法テラスは誰でも本当に無料?無料相談は何回まで?条件を解説

法テラスは誰でも本当に無料?無料相談は何回まで?条件を解説債務整理

「法テラスは無料で法律相談できる」と聞いたことはないですか?

結論から申し上げると、法テラスでは無料法律相談ができます。

しかし、無料で利用するには条件や制限があります。

今回は法テラスの無料相談について詳しく解説していきます。法テラスに興味の方やどこに相談するか迷っている方必見です。

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法テラスでは、どういうサービスを利用できる?

法テラスで利用できるサービスはいくつかあります。そのなかでも債務整理を検討している方にとって重要なのは、「(1)弁護士の無料法律相談」と「(2) 弁護士・司法書士費用の立替制度」でしょう。

無料法律相談や立替制度が利用できれば、直接事務所に依頼するよりも費用を抑えて債務整理手続きを進められます。

(1) 「弁護士の無料法律相談」では、3回まで無料で弁護士に相談できる

法テラスでは、利用条件にあてはまれば、次のような悩み事に対して3回まで無料で法律相談できます。

  • 借金(任意整理・過払金・自己破産などの債務整理)
  • 離婚(婚姻費用・養育費・面会交流・子の親権など)
  • 労働問題(解雇・未払賃金など)
  • 相続(遺言・相続放棄など)
  • 金銭トラブル(貸したお金を返して欲しい、損害賠償など) など

弁護士や司法書士の事務所に直接相談する場合、1時間あたりの費用相場は5,000~10,000円です。借金問題を抱えている人にとって、5,000~10,000円の出費は決して小さくありません。

法テラスの無料相談を利用すれば、費用面での負担が減るのが大きなメリットといえます。

また借金問題のような法的トラブルの不安や精神的負担は非常に大きいです。専門家に相談すると、適切なアドバイスをもらえたり考えを整理したりできます。

専門家に相談して今後の方針が見えてくれば、冷静に問題に向き合っていけるでしょう。

(2) 「弁護士・司法書士費用の立替制度」では、弁護士費用を分割払いできる

法テラスでは、条件にあてはまれば弁護士・司法書士費用の立替制度を利用できます。

立替制度は手続きに必要な費用をいったん法テラスが立て替えて、手続き完了後毎月5,000~10,000円の分割で支払っていくという仕組みです。

法テラスは誰でも無料?

法的トラブルに関する法テラスへの問い合わせは、誰でも無料で利用できます。法テラスへ問い合せをすれば、適切な法制度や適切な相談機関や公的窓口などの情報を無料で教えてくれます。

しかし個々の法律トラブルに関する具体的な相談をするためには、いくつかの条件をクリアする必要があります。

条件の詳細は後述していきます。まず法テラスの無料相談は、誰でも利用できるわけではないということを覚えておきましょう。

法テラスの「無料相談」「弁護士・司法書士費用等の立替制度」を利用できる人の条件

法テラスは、経済的に余裕がない方を対象に、無料で法律相談を受けることができるサービスを提供しています。しかし、誰でも利用できるわけではなく、利用にはいくつかの条件があります。

無料相談立替制度
(1)収入要件・資産要件収入・資産の金額が基準を下回ること
(2)訴訟の目的民事法律扶助の趣旨に適すること
(報復的感情を満たすだけ、宣伝のため、
権利濫用的な訴訟の場合などは対象外)
(3)勝訴の見込み不問
(勝訴の見込みがなくても可)
勝訴の見込みが
ゼロではないこと

ここでは、法テラスの無料相談を利用できる人の具体的な条件について、分かりやすく解説します。

(1) 収入・資産額が基準を下回っていること

法テラスの無料法律相談は、経済的に余裕のない人などでも法律トラブルの相談を受けられることを目的としているため収入や資産に上限を設けています。

  • 収入要件・・・相談者本人および配偶者の手取り月額収入の合計
  • 資産要件・・・相談者本人および配偶者が自宅や係争物件を除いた不動産や有価証券などの資産を持っている場合の時価や現金、預貯金の合計

もし離婚問題など配偶者が相手方の場合、収入・資産ともに配偶者と合計しません。

収入要件

まず、収入要件は「相談者本人」と「配偶者」の手取り月収が基準を下回っているかが重要です。この基準は、家族の人数や住んでいる地域によって変わります。

家族の人数手取り月額収入の基準家賃または住宅ローンがある場合に加算できる金額
1人182,000円以下41,000円以下
2人251,000円以下53,000円以下
3人272,000円以下66,000円以下
4人299,000円以下71,000円以下

※家族は4人以上の場合、1人毎に「手取り月額収入の基準」に30,000円ずつ加算

たとえば手取り20万円だった場合、1人世帯では収入要件にあてはまりません。しかし2人世帯だと基準額が251,000円以下のため、無料相談できます。

また東京や大阪など生活保護一級地の場合、手取り月額収入の基準が引き上げられます。

家族の人数手取り月額収入の基準家賃または住宅ローンがある場合に加算できる金額
1人200,200円以下41,000円以下
2人276,100円以下53,000円以下
3人299,200円以下66,000円以下
4人328,900円以下71,000円以下

※家族は4人以上の場合、1人毎に「手取り月額収入の基準」に33,000円ずつ加算

生活保護一級地の場合、1人世帯で手取り月収が20万円でも無料相談可能です。

資産要件

収入だけでなく、資産も一定の基準を満たしている必要があります。資産には、不動産や預貯金などが含まれ、基準は以下の通りです。

家族の人数資産の合計額
1人180万円以下
2人250万円以下
3人270万円以下
4人以上300万円以下

たとえば2人世帯で手取り月収が20万円であれば、収入要件はクリアしています。しかし資産が300万あると資産要件にあてはまらないので、無料相談は受けられません。

また資産からは、将来負担する医療費や教育費などの出費の相当額を控除できます。無料法律相談をする場合は、3ヶ月以内の出費が控除の対象です。

(2) 訴訟の目的が、民事法律扶助の趣旨に適していること

次に重要なのは、相談の内容が「民事法律扶助の趣旨に適しているか」です。法テラスは、正当な権利を守るための制度ですので、以下のような目的では利用できません。

  • 相手に報復することが目的の場合
  • 違法なことや反社会的な目的の場合
  • 宣伝や個人的な名声を高める目的の場合

民事法律扶助は、経済的に余裕のない人に弁護士や司法書士の費用を援助することによって、裁判を受ける権利を保障する制度と位置づけです。

憲法32条には以下のように明示されています。

第三十二条 何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。

引用元:G-GOV法令検索

しかし経済的に苦しい人は、弁護士や司法書士に相談したり高額な依頼費用を支払ったりすることは困難です。

法テラスの無料法律相談は憲法32条の「裁判を受ける権利」を守るために行われています。

以上が法テラスを利用する際の主な条件になります。詳細は条件は法テラスHPでも確認が可能です。無料相談を希望する方は、利用条件を認識したうえで早めに手続きを進めると良いでしょう。

(3) 勝訴の見込みがゼロではないこと

無料相談を利用する場合は勝訴の見込みがなくても問題ありませんが、立替制度を利用する場合は「勝訴の見込みがないとは言えないこと」が条件に加わります。

「勝訴」と言われるとピンとこないかもしれませんが、自己破産の場合は「免責決定の見込みがあること」というような解釈となります。
自己破産には、裁判所から自己破産を認めてもらいにくい借金をした理由があります。絶対に認められないわけではありませんが、借金の経緯や状況から「自己破産できる見込みがない」と判断された場合は法テラスの立替制度を利用できません。

ただし、どういう場合に「勝訴の見込みがない」と判断されるかは法テラスに問い合わせてみると良いでしょう。

法テラスで問い合わせする流れ

法テラスで無料相談から依頼をするまでには、3つの手順があります。

  1. 法テラスの窓口・サポートダイヤルにて問い合わせ
  2. 無料の法律相談
  3. 弁護士に依頼

先に法テラスに登録している弁護士や司法書士を探して直接事務所に行き「法テラスの制度を利用したい」と伝える方法もありますが、ここでは法テラスに問い合わせて専門家を探す流れをご紹介します。

法テラスの窓口・サポートダイヤルにて問い合わせ

法テラスの無料相談を利用するために、まずは法テラスに問い合わせる必要があります。

 問合せ先受付時間
法テラスの窓口お近くの法テラス平日9時~17時
※窓口によって異なる場合あり
サポートダイヤル0570-079714平日9時~21時
土曜9時~17時
メールでの問い合わせメール受付24時間

問い合せでは、どのような相談がしたいのかを明確に伝えるようにしましょう。

問い合わせでは収入と資産について確認され、収入要件と資産要件を満たしていれば法律相談の予約を取れます。

無料の法律相談

無料相談の予約日に法テラス行って、専門家に相談しましょう。無料相談に行く前に「援助申込書・法律相談票」を作成して、持参するとスムーズです。「援助申込書・法律相談票」は法テラスの公式サイトからダウンロードできます。

また、以下の書類を相談日までに用意しておきましょう。

  • 相談者本人および配偶者の収入を証明する書類(直近2ヶ月の給与明細、直近の課税証明書など)
  • 資力申告書
  • 世帯全体の住民票の写し
  • 案件に関する書類

繰り返しお伝えしているとおり、法テラスの相談は1回30分しかありません。ご自身が今後どうしていきたいかなど、相談したい内容をまとめておくことも大切です。

弁護士に依頼

相談が終わったら、専門家に依頼して手続きを始めます。弁護士や司法書士は法テラスに登録している専門家でなくても、ご自身で探して依頼して問題ありません。

ただし立替制度を利用して安く依頼したい場合は、法テラスに登録している弁護士や司法書士に依頼します。

また法テラスへの無料相談の流れからそのまま専門家を紹介してもらうとき、自分で「○○弁護士がいい!」といった指定はできません。

法テラスの無料相談を利用する際の注意点

法テラスの無料相談をするときは、3つのことに注意しましょう。

  • 自分で弁護士を選んで相談できるわけではない
  • 相談できる回数に制限がある
  • 弁護士に依頼したあとは費用がかかる

自分で弁護士を選んで相談できるわけではない

法テラスの無料相談は、相談する弁護士や司法書士を指名できません。自分で専門家を選べないため、毎回相談に対応してくれる人が違うことも多いです。

弁護士や司法書士はそれぞれ方針や考え方が異なるため、相談するたびに受けるアドバイスが違うこともあります。

たとえば1人目に「任意整理をしたほうがいい」と言われていたのに、2人目には「自己破産がいい」と言われてしまうとどちらに従ったらいいのか迷ってしまいますよね。

同じ専門家に相談したいのなら、無料相談ができる事務所に直接相談したほうがいいです。

相談できる回数に制限がある

法テラスでは相談できる回数が3回と決まっており、1回あたりの相談時間の目安は30分です。

債務整理は、人生を左右する重要な問題です。1回の相談が30分しかないと、相談し切れないことがあるかもしれません。

また毎回相談に対応してくれる人が違うと、毎回状況を説明しなくてはならずなかなか話が前に進まないでしょう。

3回相談しても相談し足りないときは、他の事務所を探して直接相談するようにしましょう。

弁護士に依頼したあとは費用がかかる

法テラスへの相談は無料ですが、相談をしただけで借金問題は解決しないです。相談をした後は、法テラスに登録している専門家か他の事務所に直接依頼して債務整理手続きを進めていかなければいけません。

法テラスの専門家でも他の事務所でも手続きをしてもらうためには、費用必要です。

 法テラス費用相場
任意整理43,000円(1社)5~10万円(1社)
個人再生200,000~255,000円50~100万円
自己破産155,000~210,000円30~100万円

法テラスに登録している専門家に依頼したほうがかなり安く手続きできますが、問題解決には費用がかかることを知っておきましょう。

法テラス以外で無料相談できる窓口

法テラスの無料相談・立替制度を利用できる条件を満たさない場合は、ご自分で弁護士や司法書士を見つけなければいけません。

ただし、弁護士・司法書士の数は多く、事務所によって専門としている分野は異なり、数多くの事務所からご自分に合った事務所を見つけるのはなかなか大変です。

そこで、債務整理に強いおすすめの弁護士事務所・司法書士事務所を、こちらの記事にまとめましたので、ぜひチェックしてみてください。

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弁護士費用もお手頃とのことでした。

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任意整理の費用や弁護士費用等も他の弁護士事務所に比べて安い方だと思います。

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事務所名弁護士法人・響(ひびき)
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の種類
弁護士事務所
代表者代表弁護士 西川 研一
対応エリア全国対応
事務所の
所在地
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弁護士法人・響
(東京都新宿区北新宿2-21-1 新宿フロントタワー14階)
西新宿第2オフィス
(東京都新宿区西新宿1-26-2 新宿野村ビル29階)
立川オフィス
(東京都立川市曙町2-16-6 テクノビル4階)

◆北海道
札幌オフィス
(北海道札幌市中央区北1条西8-2-39 ISM札幌大通5階)

◆近畿
大阪オフィス
(大阪府大阪市中央区平野町2-4-9 淀屋橋PREX9階)
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(兵庫県豊岡市寿町8-30 ビルやまとら2階)

◆四国
高松オフィス
(香川県高松市寿町1-3-2 日進高松ビル7階)

◆九州・沖縄
福岡オフィス
(福岡県福岡市中央区舞鶴3-1-10
オフィスニューガイアセレス赤坂門No.19 11階)
那覇オフィス
(沖縄県那覇市久茂地2-22-10
那覇第一生命ビルディング3階)
相談窓口ご相談フォームはこちら
受付時間月~金曜日(祝日・年末年始を除く)9:00~18:00

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弁護士事務所には珍しく、土日祝でも10時~19時で相談に対応してくれます。もちろん相談料は何度でも無料です。

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記事まとめ

法テラスは誰でも本当に無料かどうかについて解説してまいりましたが、いかがでしたでしょうか?

法テラスは問い合わせをすれば、問題に適した相談機関や窓口などの情報を誰にでも無料で提供してくれます。

いっぽう無料相談を受けるためには、3つの条件をクリアしなくてはいけません。

  • 日本に住所があり、適法に在留していること
  • 収入・資産の両方が一定以下であること
  • 民事法律扶助の趣旨に適していること

法テラスの無料相談は、経済的に余裕のない人などでも法律トラブルの相談を受けられることを目的としています。

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