債務整理手続きは、弁護士と司法書士に依頼できます。しかし債務整理を弁護士と司法書士のどっちに依頼すれば、メリットが大きいのか判断するのかは非常に難しいですよね。
今回は司法書士と弁護士の違いを詳しく解説し、債務整理をどちらに依頼すべきか明らかにしていきます。
債務整理におすすめの司法書士事務所もご紹介します。ぜひ債務整理の事務所選びにお役立てください。
司法書士と弁護士の違い
司法書士と弁護士は、債務整理を依頼できる点で同じように思えるかもしれません。まずは、司法書士と弁護士それぞれの特徴をご紹介します。
弁護士とは
弁護士は法律を通して、依頼者の権利を守る法律家です。弁護士なるには、まず司法試験を受験するための予備校に合格、または法科大学院を修了しなくてはいけません。その後司法試験に合格し司法修習を終えると、弁護士となります。
弁護士の行える業務は、弁護士法第3条に定められています。
- 訴訟事件
- 非訟事件及び審査請求
- 再調査の請求
- 再審査請求等行政庁に対する不服申立事件に関する行為
- その他一般の法律事務
弁護士は、法律に関する業務全てが業務範囲です。
司法書士とは
司法書士は「身近な法律家」とも呼ばれており、依頼人の権利や財産を守る業務が多いです。
司法書士には司法書士試験を受験し、試験合格後に研修を受けて司法書士登録をすることで司法書士として活動できます。
司法書士が行う業務には、次のようなものがあります。
- 債務整理
- 商業登記
- 不動産登記
- 相続
- 成年後見
- 供託
- 企業法務
また法務省から認定を受けて「認定司法書士」になると、簡易裁判所での少額債務執行代理が可能になります。
認定司法書士には、先にご紹介した業務の他に以下のような業務が可能です。
- 民事訴訟代理
- 即決和解手続き
- 民事調停
- 民事保全
- 証拠保全
- 支払督促
- 少額訴訟債権執行
- 裁判外の和解の手続きの代理業務
債務整理の実績が多いおすすめの司法書士を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
任意整理における司法書士と弁護士の違い
任意整理においても、司法書士と弁護士には対応できる業務の範囲が異なります。
司法書士が取り扱える債権額の上限は140万円
任意整理の対象とした貸金業者の債務額が140万円を超える場合、司法書士はその案件を取り扱うことができません。
ここで気をつけておきたい点は、「140万円のボーダーラインは債務額の総額ではない」ということです。
例えば、A社B社C社に、総額300万円の借り入れをしていたとします。A社100万円B社120万円、C社80万円の場合は各社ともに債務額が140万円を超えていないので、司法書士で取扱い可能です。
一方でA社が150万円、B社130万円、C社が20万円だと140万円を超えてしまっているA社は取り扱うことができません。
しかしもし司法書士に依頼して債務額が140万円を超えることがわかったとしても、信頼できる弁護士を紹介してもらえることが多いので安心してください。
裁判になった場合の対応範囲
裁判になったとき弁護士は最高裁判所まで「訴訟代理権」があります。一方で司法書士に代理権限があるのは簡易裁判所までです。
簡易裁判所での訴訟がこじれて地方裁判所に移ることになると、司法書士では対応できません。
とはいっても司法書士や弁護士に任意整理を依頼した場合、既に訴訟を起こされている場合を除いてすぐに裁判を起こしてくる貸金業者はほぼないです。
たいていの貸金業者は手続きがすぐに進まない場合でも、訴訟は3~6ヶ月ほどは待ってくれます。
ただし任意整理で訴訟になると、裁判所からの訴状(最初の書類)は依頼している事務所ではなく自宅に送られてきます。家族に内緒で任意整理を勧めている人は、注意が必要です。
債務整理を司法書士に依頼するメリット
取り扱える金額や訴訟に制限があるのなら、最初から司法書士より弁護士に依頼したほうがいいように思えますよね。しかし司法書士に依頼して問題を解決した方は、とても多いです。
ここからは、司法書士に依頼したときのメリットをご紹介します。
個人の債務整理において経験豊富な場合が多い
司法書士の場合、個人の債務整理においての経験が豊富な場合が多いです。司法書士は「身近な法律家」と呼ばれることもあるように、個人の権利や財産を守ることがおもな業務になります。
一方で弁護士は法人の民事再生や破産など、法人を相手にした大規模な案件を取り扱っている事務所もあります。大規模案件を専門に取り扱っている弁護士事務所では、個人の債務整理の経験が豊富とはいえないでしょう。
しかし司法書士と一口にいっても、債務整理に強い事務所ばかりではなく登記や相続を専門に行っている事務所もあります。
債務整理を司法書士事務所に依頼するときは、債務整理や過払い金請求など借金問題を専門に扱っている事務所を選びましょう。
費用相場が弁護士に比べ安い傾向にある
弁護士に比べると、司法書士の費用のほうが安い傾向にあります。事務所によって費用は異なりますが、弁護士の依頼費用相場が50万円ほどであるのに対して司法書士の費用相場は30万円ほどです。
また債務整理の費用相場は以下のようになります。
弁護士 | 司法書士 | |
任意整理 | 6~7万円(1社あたり) | 5万円(1社あたり) |
個人再生 | 住宅ナシ・・・50万~60万円 住宅アリ・・・60万~70万円 | 住宅ナシ・・・30万円 住宅アリ・・・35万~40万円 |
自己破産(同時廃止) | 40万円 | 30万円 |
司法書士の任意整理の費用相場は1社あたり5万円ほどです。さらに「初期費用無料」「完全成功報酬制」などで、費用を抑えている事務所もあります。うまく事務所を探せば、3万円ほどで依頼することもできるでしょう。
債務整理を司法書士に依頼するデメリット
債務整理を司法書士事務所に依頼すると、経験豊富な専門家に安く任せることができます。しかし弁護士と違い、可能な業務に制限があるのがデメリットです。
【司法書士に債務整理を依頼するデメリット】
- 訴訟代理人になれるのは簡易裁判所のみ
- 140万円を超える案件を取り扱えない
- 自己破産や民事再生の代理人になれない(書類作成代理人にはなれる)
司法書士では、1社あたり140万円を超える借金の任意整理が取り扱えません。また自己破産や民事再生の場合、司法書士が行えるのは書類作成代行だということを知っておきましょう。
司法書士は民事再生や自己破産の代理人になれないので、依頼者本人が裁判所に出廷しなくてはいけません。そのかわり訴訟での適切なアドバイスを行ってくれるので、司法書士に依頼しても不安を感じることはないはずです。
債務整理でおすすめの司法書士事務所
初期費用 | 分割 可否 | 成功報酬 | |
中央事務所 | 相談・着手金 0円 | OK | 要問合せ |
イーライフ司法書士法人 | 要問合せ (相談料0円) | OK | 1件 44,000円 |
アヴァンス法務事務所 | 着手金 11,000円~ | OK | 解決報酬金が11,000円 減額報酬が11% |
ウイズユー司法書士事務所 | 要問合せ (相談料0円) | OK | 要問合せ |
司法書士法人 中央事務所
中央事務所は、「ジュウジュウジュウ」のCMでもお馴染みの司法書士事務所です。過払い金請求や債務整理など借金問題を専門的に扱っています。
司法書士は107名、スタッフ全体では400名以上の人が在籍しており、圧倒的な組織力があります。組織力がしっかりしているので、相談から依頼完了までがとてもスムーズです。どのような手続きでも司法書士から説明を受けて必要書類を記入すれば、後は結果を待つだけといった簡単なシステムになっています。
また相談は無料で全国から受け付けており、電話では7時~24時年中無休、メールなら24時間365日相談可能なので、「日中忙しくて相談できない」といった方でも相談しやすいでしょう。
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おすすめポイント
- 圧倒的な組織力で、依頼から手続き完了までがスムーズに進む
- 電話では7時~24時年中無休、メールなら24時間365日無料相談可能
イーライフ司法書士法人
イーライフ司法書士法人は、電話でもメールでも24時間365日相談を受け付けています。
イーライフ司法書士法人は闇金にも対応しており、闇金からの督促や嫌がらせを最短で依頼したその日に停止可能です。
またイーライフ司法書士法人の事務所は東京ですが、依頼は全国を対象としています。事務所に来所できない遠方にお住いでも、書類の郵送やオンラインで手続きできます。
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イーライフ司法書士法人 に相談してみるおすすめポイント
- 闇金業者に対応
- 書類の郵送やオンラインで手続き可能
アヴァンス法務事務所
アヴァンス法務事務所は、独自のサービスが豊富な司法書士事務所です。
アヴァンス法務事務所には女性専用窓口があるので、男性相手だと話しにくい女性ならではの借金の相談もできます。
また任意整理や民事再生の手続きをした人にとって、返済が始まったときが本当のスタートです。アヴァンス法務事務所には「アヴァンスアシスト」というサービスがあり、債務整理後の各金融会社への支払い・管理をアヴァンス法務事務所が代行してくれます。
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アヴァンス法務事務所 ホームページおすすめポイント
- 女性専用の相談窓口あり
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ウイズユー司法書士事務所
ウィズユー司法書士事務所は、おもに大阪を中心に依頼を受けている司法書士事務所です。債務整理の他に不動産登記や相続など、幅広い業務を取り扱っています。
ウィズユー司法書士事務所の任意整理は、11,000~110,000円と債務額によって費用が変動します。しかし減額報酬がないので、依頼前に費用を明確にわかるはずです。
また闇金業者の問題も扱っており、1社55,000円で押し貸しなど闇金のお悩みを解決できます。対応も非常に早く闇金の相談は24時間365日受け付けているので、相談から1日で問題解決も可能です。
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ウイズユー司法書士事務所おすすめポイント
- 減額報酬なし
- 闇金問題に対応
債務整理をどっちに依頼するか迷ったら
司法書士と弁護士どっちに依頼するか迷ったら、まずは司法書士事務所に依頼しましょう。
債務整理に強い司法書士事務所に無料相談をすれば、だいたいの債務額やどの債務整理手続きが適切なのか知ることができます。
また司法書士事務所には初期費用がかからない事務所があります。初期費用のかからない事務所は、債務の詳しい債務額の調査まで無料なことも多いです。
もし債務額が140万円を超えてしまった場合でも、キャンセル料なしで弁護士事務所に依頼し直すこともできるでしょう。
事務所名 | 実績 | 費用 | 専門性 | 対応地域 |
---|---|---|---|---|
東京ロータス法律事務所 | ★★★ | ★★ 相談無料だが 着手金あり | ★★★ | 全国対応 (本店は東京都) |
中央事務所 | ★★★ 実績 多数 | ★★★ 相談料・ 着手金無料 | ★★★ | 全国対応 (本店は東京都) |
シン・イストワール 法律事務所 | ★★ | ★★ 相談無料だが 着手金あり | ★★★ | 全国対応 (本店は東京都) |
アディーレ法律事務所 | ★★ 支店に よる | ★★ 相談無料だが 着手金あり | ★★★ | 愛知県に3支店 |
アヴァンス法務事務所 | ★★ | ★★ 相談無料だが 着手金あり | ★★★ | 全国対応 (大阪支店あり) |
札幌債務整理相談センター | ★★ | ★★ 相談無料だが 着手金あり | ★★ | 札幌 |
道民総合法律事務所 | ★★ | – 要問合せ | ★★ | 札幌 |
イーライフ司法書士法人 | ★★ | – 要問合せ | ★★ | 全国対応 (本店は東京都) |
債務整理でよくある質問
債務整理と任意整理の違いは?
債務整理は任意整理や個人再生、自己破産といった借金問題を解決する手続きの総称です。
一方任意整理は、債務整理の中の手続きの一つです。「債務整理=任意整理」というわけではないですが、一般的に債務整理というと任意整理を指す場合もあります。
債務整理にデメリットはある?
債務整理のデメリットは信用情報機関に事故情報が載ることです。信用情報機関に事故情報が載ってしまうと、クレジットカードが利用できません。また新たにキャッシングやローンができなくなります。
ただし信用情報機関に事故情報が載るのには期限があり、一生というわけではありません。
債務整理の手続きにはどのくらいの期間がかかる?
債務整理の各手続きにかかる期間の目安は、以下のようになります。
債務整理の種類 | 手続き期間 | 返済期間 |
任意整理 | 3~6ヶ月程度 | 3~5年程度 |
個人再生 | 1年~1年半程度 | 3~5年程度 |
自己破産 | 6ヶ月~1年程度 | なし |
記事まとめ
司法書士と弁護士の違いについてご紹介してまいりましたが、いかがでしたでしょうか?
債務整理を依頼するなら、まずは司法書士に無料相談をしてみましょう。無料相談ならば、債務額やご自身に合った手続き方法など、適切なアドバイスをしてくれます。
ご紹介した4つの司法書士事務所を参考にしながら、ご自身に合った事務所を見つけてください。
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